それいけ やれいけ EF57

美少女原型愛護協同組合 オリジナル作品

ステーションマスターシリーズNo.2

戦前型最後の旅客用F級電機”EF57”
かつて客車急行の先頭に立っていた機関車が今回のモチーフです。

美少女原型愛護協同組合では10作目になります。
作り始めたのが2011年の春で、WF2012冬で出す予定でした。
その後WFに出品することなくディーラー活動を停止したので、
お披露目をする機会もなく、完成まで時間がかかりました。



最初に頭に浮かんだイメージというのが単純でして、
「デッキが手押し車になるのでは」ということでした。
旧型電機の特徴であるデッキを前面に持ってくるのです。
これならかなり自由に本体を作ることができますので。
(似た発想は他にもありオリジナル感出すの難しい・・・)

EF57最大の特徴は2号機以降の大きく突き出たパンタでしょう。
暖房用ボイラを避けるための配置と伝え聞いていますが、
他にもパンタの離線対策もあったような記憶もありますが・・・
これについては定かではありません。(ネットで調べるも不明)

実機が保存展示されているそうで、これは嬉しい限りです。
本当は鉄博あたりに置いた方がいいと思いますが御の字です。
鉄博といえば1080も歴史的価値を考えたら梅小路ではなくて、
(何故かというと梅小路は”趣味の機関車置場”だから)
鉄博の方が相応しいと思いますが、、、話がそれました。


それいけ やれいけ?

作品名の頭に冠する接頭語を考えるのは毎回楽しいのですが、
EF58の区名札からヒントを得て当初は”[東] [お召]”としていました。
この方がいかにも鉄道マニアっぽくて本当は好きなのですが、
逆にEF57には相応しくないのかなと感じてやめてしまいました。
ではどうしたものかと思案するに、前に突き出した右腕から、
製作途中から”いけいけ”と表示していたのを思い出して、
それいけ → それゆけ → それいけ やれいけと変化して、
「それいけ やれいけ」ならいけいけにも通ずるなと決定しました。

他にも”ハーレムエクスプレスリミテッド”とかもあったのですが、
まぁ、理由なんてどうでもいいんですよ。(笑)


コンセプトは「元に戻せること」

擬人化といってもライトな擬人化がコンセプトとなってまして、
どちらかというとコスプレと考えていただくとよいでしょうか。
ガチガチにパーツを付けて心身ともにEF57になるのではなく、
女の子がEF57の衣装を身に着けてコスプレをしている。
パーツを外せば元の普通の女の子に戻せるというものです。
脚自体が飛行機になっている、胴体が戦車になっている、
これでは完全に元に戻せなくなってしまうではないですか。
ですので基本の本体部分は普通に作れるようにしてあります。

でも元が機関車ですから足回りに力強さを発揮してみました。
具体的には全体と比較してちょっと太めの脚と編み上げ靴。

そもそも機関車というのは元来力強いイメージがあるもので、
女の子に擬人化しようということ自体、無理があるんですね。
EF57だからまだいいですが、EF13なんて絶対に無理です。
優雅でお上品なイメージはないですから。(兵隊さんていう感じ)


◇ 造型その他について ◇

毎回少しずつキャラ頭身を上げていっています。
4頭身を目標に作りましたが、3.5頭身くらいになりました。
途中「もっとゆるく」とアドバイスがあったりしたのですが、
全体を通じた目標であり技術向上も視野に入れてますので、
作り直しはせずに当初の目標通りに進めてみました。
”ゆるいヤツ”は必要があれば別に作りますので。

しかし、リアルではなく頭は大きめにしていますので、
胴に比べて脚が長いことも手伝ってバランス取りが難しい。
上半身に合わせると全体的に腕が短くなってしまい、
腕だけ長くするとチンパンジーのようになってしまう。
脚を短くして胴を伸ばした方がいいのかもしれません。
まぁ、それについては今後の課題ということで。
(今後の課題・・・イヤな言葉だ)
頭が邪魔でこれ以上腕を高く上げることができないとか。

完成順ということもありますが髪の構造がレーキ似です。
後から気づいたのですが、進歩がないということですね。

最終的に短パンが短すぎたのが失敗でした。
ブルマと同じくらいしかない短パンではバランスが悪く、
作り直そうかとも思いましたが面倒なのでやめました。


一応キット化はしましたが、頒布予定がありません。
さらに自作部分や別途求めるパーツが多数あります。
私のは商品ではなく、単なる一作品という位置づけです。

別途求めるパーツ自作する部分
(1)パンタグラフ
(2)ヘッドライト
(3)エアータンク
(4)車輪
(a)デッキ板
(b)手すり
 
 

(1)〜(3)は無ければ無いで構わないと思います。
(EF57ではなくなってしまいますが・・・)
(4)は車輪やタイヤを用意するか、円盤を切り出すか。
または鉄道模型の台車を流用するか。
(a)(b)はプラ板と真鍮線等で自作する必要があります。
作例はリハビリを兼ねて真鍮細工で組み立てました。

参考に私が使用したパーツを以下に示します。
パーツ名メーカー
直流用パンタグラフPS14
電車用エアータンク(つば付)
ブリル27MCB2
ダミーカプラー
真鍮材料若干
KATO
エコーモデル
日光モデル
(不明)
 


台枠とデッキ部の製作途中のようす。

台枠は加工の簡便さを重視してプラ細工にて製作。
デッキ部は梯子と手すりに強度が必要なので真鍮製。
プラと金属のハイブリッド仕様です。
人形本体よりこちらに手が掛かっています。

展示台も作品に合わせて本当に線路を敷いてみました。
まくら木は3mmの角材、レールは#100の洋白引抜レール。
バラストも鉄道模型用をパラパラとまいておきました。
一応、1/64相当(=Sn3_1/2)の感覚で作ってあります。


EF57と共に飲む酒。

EF57は寝台急行を牽引して走り続けます。
私はその乗客の一人です。
きっと今宵は素敵な夢の世界へといざなってくれることでしょう。


完成までのあらすじ

EF57(製作コード:アイテム57)
2016.-1.17

塗装途中のひとコマ、仮組み。
人形自体が暗くならないように、
明るめの色の面積を大きくしてあります。

目は”変身中の○○マヤ”状態ですが、
瞳を入れてあげれば良くなると思います。

完成が近づくにつれて問題点が浮上するのは、
毎度のことで進歩がありません。
2016.-1.-1

台枠のディテールを追加して、
デッキ部分が大方できあがったところです。

あとは若干残っている凹みや傷を埋め、
塗装すれば完成・・・なわけありません。
台枠のひっかき傷の修正やら、
本体に残存する気泡埋めなど。

金属パーツの塗装前処理も面倒です。

仮組みからこれだけ進まないのも初めてかも。
2015.11.14

レシート裏にデッキ部分のラフを描く。
人形合わせで大きさを確認するためです。
2015.10.31

テストショットは概ね良好。型は二組。
すぐに壊れそうな胴体を別型にしました。

型の合わせ面設定がまずかったので、
絶対に抜けない空気溜りが出来てしまいました。

後ろ髪と帽子も入れ替えた方が良かったようで、
胴体も上下逆の方がいいみたいだ。
今頃気づいても全て後の祭り。
しばらくやらないうちに勘が鈍ってる。
2015.10.25

本体の原型完成。

顔、前髪、後ろ髪、束ねた髪、帽子、
胴体、左腕、左脚の8パーツ。
頭と胴体の分割は練習の意味も含めて、
あえて難しい分割方法を選択してみました。
(このサイズではほとんど意味ないと思いますが)

この他にも必要なパーツはありますが、
それはまた別途。
2015.-9.30

分割状態の記録に一葉残します。

複製のことを考慮すると、
上半身・下半身でも分割した方が良いが、
分割誤差により腰の角度が変わってしまう
リスクがある。(単に下手なだけ)

よって上下一体物としました。
2013.-7.29

顔の目鼻口のバランスが気になったので、
目の上下方向を拡大する方向で
下に0.5mm程延ばしてみました。
とりあえずこれでいくこととして、
気になったらまた修正すればよいでしょう。

毎回同じような顔つきになるが、
今回はお姉さん系な雰囲気があるな。
2013.-7.28

起立状態で台車と組み合わせてみる。
トロッコを押す労働者にも見えるが、
そのわりには何か楽しそうだ。

9.8mmの車輪でちょうどいいように見える。
しかし、できれば5.6mmで何とかしたい。
高価な車輪を流用するのは避けたいものだ。
運材台車方式でなんとかなるかもしれないし、
台車についてはもう少し熟考してみよう。

この写真を眺めていると、
修正したい部分が浮かび上がってきた。

あとは上着を徐々に仕上げていくなど、
主に上半身の作業が残されている。
2013.-5.-4

ブーツの紐を付けていますが大変です。
針金か何かの方がいいのかもしれませんが、
相手が小さいのでパテでやってます。
あと、目や口の周りの欠けを修正したり。
分割はこれ以上しない方向で。
分割面で角度が変わりやすいからです。

この顔見ていたら「伊○麻○子」を思い出した。
全然似てないし関係もないけどね。
2013.-2.18

足首の部分にブーツの皺入れてます。
適当に削ってるだけですがね。

ある程度不規則に、かつ適当にとは、
なかなか難しいものです。
上の方にある傷は今後消していきます。
2013.-2.-2

帽子は欠かせない重要アイテム。
最初は丸い形にしようと思いましたが、
この平たい帽子もいいな。

あとは上着の襟とか。
下半身はウケない短パン仕様で。

写す角度でかなり印象が異なる。
2013.-1.17

閑話休題

フィギュアは立体である以上、360度・・・いや、
4πステラジアンの全方向から
鑑賞されると考えられるが、実際には前方、
主に目線から見るのがほとんどで、
鑑賞者もそれで満足していると思われる。
しかし最近思うことは、「後姿を楽しむ」作品が
あってもよいということである。
2012.-6.12

更新が半年毎のような気がします。

上半身は服を着せ始めていますが、
下半身は脚の切断と同調作業になります。
即ち、まだ裸のままです。

こうして見ると先は長いですね。
2012.-2.26

ほぼ半年ぶりに再開しました。

ずっとただ盛り続けていたので、
当たりを見る意味も含めてペーパー掛け。
白っちゃけたところが削れたところ。
濃い部分が凹んでいるところ。

そろそろ脚を切断しないと、
これ以上ペーパー掛けできません。
2011.-7.31

後ろは髪を束ねた形にします。
結び目と襟が干渉しないように、
形も概ねこんな感じで進めます。
2011.-7.16

概ね方向性が定まりました。

目と口とあたりをつけて、
もみあげを伸ばしてみました。
2011.-7.10

前髪の雫の房を大きくしました。
後ろ髪を作る準備も兼ねて首も付けます。

肝心の後ろ髪はどうするか、まだ方向性は出ず、
極々簡単な土台しか出来ていません。
方向性が定まれば掲載します。
2011.-7.-9

胴体・脚ともに少し延長。
腕も大まかに付けてみました。

前髪はどうするか、何も展望がありませんが、
適当に雫状のパテを並べてようすを見ています。
2011.-6.-1

脚と上半身にパテを若干盛りましたが、
このままでは3.5頭身程度になってしまいます。
今回の目標は4頭身ですので、
胴・脚の延長が必要になりそうです。
2011.-5.15

慣れたサイズで作り始めました。

従来品より頭を小さめにして、
4頭身程度に頭身を上げてみます。
胴体以下は大きさが決まってませんが、
現状よりも大きくして頭身を合わせます。


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